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LIM-49 スパルタン()は、アメリカ陸軍の弾道弾迎撃ミサイルである。1970年代に短期間、配備につけられていた。当初、ナイキミサイル計画の一部として開発され、途中までナイキ・ゼウス(Nike-Zeus)の通称で呼ばれていた。 == 概要 == スパルタンは、核出力 5 MtのW71熱核弾頭を搭載し、3段式固形燃料ロケットの弾道弾迎撃ミサイルであった。侵入する敵国の弾道ミサイルの弾頭を高度数百キロメートルの宇宙空間で迎撃するシステムであった。 ミサイルは地下に設置されたミサイルサイロから発射され、地上からの無線指令で誘導される。高度数百キロメートルで核弾頭が爆発すると、もはや大気がほとんどない場所であるため、大気圏内の核爆発で見られる火球はきわめて小さく、代わりに強力なX線やガンマ線が放出される。その輻射が敵の核弾頭内部に達して熱に変わり、起爆用の通常爆薬を部分的に爆発させたり、或いは核弾頭の電子機器を損傷して、侵入する核弾頭を無力化するように設計されていた。 この撃墜メカニズムは、味方への被害も大きく、弾道弾迎撃ミサイルおよび対空ミサイルで核弾頭を使用することの廃止につながる大きな要因となった。大気圏外での核爆発で生じる強力な電磁パルス(EMP)は、特にトランジスタや集積回路のようなソリッドステートの構成部品で動作する防護されていない電子デバイスを破壊する。回路内にEMPによって誘導された電流により、高集積の繊細な電子部品を損傷させ、コンピュータ、データ及び通信の各ネットワーク、発電所及び送電系統、航空交通管制システム等への損害を引き起こすことが考えられる。 開発は1955年よりナイキ・ハーキュリーズの発展型として開始された。ナイキ・ゼウスの名称は1956年に与えられている。 1972年の第一次戦略兵器制限交渉(SALT I)における弾道弾迎撃ミサイル制限条約の締結によって弾道弾迎撃ミサイルの運用が大幅に制限されることになり、スパルタン・ミサイルは低層迎撃用のスプリントミサイルとともに実戦配備は、1975年10月から1976年前半までのほんの数ヶ月に留まった。ICBM基地防衛用にノースダコタ州のグランドフォークス基地に30基のスパルタン、70基のスプリントが配備されていた〔アメリカ国防総省年次報告書 1975年 P70 〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「LIM-49 (ミサイル)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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